砕氷艦5003「しらせ」に乗艦 2017/10/21 [横須賀]

●砕氷艦5003「しらせ」に乗艦 2017/10/21sat.
毎週末に雨が降り続く10月なのですが、早朝に横須賀港に参りました。
本日は縁あって海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」に乗艦致します。南極観測船と言えば分かりやすかもも知れませんね。
海上自衛隊及び南極観測隊の縁故者に乗艦してもらい、南極へ旅立つ前に出港地の晴海埠頭まで体験航海をするというもの。
「お父さんが乗る船だよ」と妻や子に紹介する場であります。勿論、女性自衛官もいらっしゃいますよ。
尚、「しらせ」は海上自衛隊が運用していますが、南極観測隊は文部科学省国立極地研究所に所属しています。
shirasePA210001small.jpgオレンジ色の船が「しらせ」だ。手前は「いずも」

【天候】

風速:北北西3~5m
17102112small.jpg気象庁HPより。台風21号接近中


*「しらせ」乗艦
横須賀駅から直ぐに海上自衛隊横須賀地方総監部に向かう。目に飛び込んで来るのが護衛艦「いずも」の巨体だ。脇の方に「しらせ」が停泊しております。

受付を済ませて「しらせ」に向かいますが、目は巨艦の「いずも」の方に向いてしまいます。こればっかりはしょうがない。
さて、護衛艦「おおなみ」の対面に「しらせ」が乗艦を待っています。
基準排水量12650トン、長さ138mと結構な大型艦なのです。
艦首に穴が複数あるのが融雪用散水装置。海水を撒きながら砕氷航行するのです。砕氷15%効率アップになるとか。
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*「しらせ」のカラーリング
「しらせ」は悪天でも分かりやすい配色となっています。下部は朱色と言うか柿色と言うか橙色と言うか。上部はクリーム色。
搭乗の自衛官さんに聞いたら「しらせオレンジ」に「しらせクリーム」色と言う事。特別な色だったんですねぇ。
因みに自分もオレンジ色のレインウエア(モンベルのストームクルーザー)を着て「しらせ」に乗艦しております。

*艦内
最初に見学したのは食堂。大きな釜が並んでますね。
乗組員約175名+観測隊等80名ですから、計250名超が南極に出港すれば同じ釜の飯を食う仲間になるんでしょうね。
因みに海上自衛隊で「しらせ」乗艦は志望制で2年勤務とか。人気が高くて10年待ちの方もいらっしゃるらしいですよ。一方で初めての艦がラッキーな事に「しらせ」の方もいらっしゃいました。ここらへんは悲喜こもごもであります。
shirasePA210037small.jpg厨房の様子。「しらせ」製のカレーを食べてみたいw

shirasePA210034small.jpg食堂の丸窓から見る護衛艦おおなみ

shirasePA210129small.jpgこちらは床屋さん

shirasePA210188small.jpg富士浅間神社もおわします

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*飛行甲板
飛行甲板で搭載ヘリの見学をしましょう。
搭載ヘリは大型輸送ヘリCH-101が2機。当日は1機が展示されておりました。
ラッパと手旗信号の展示が行われるのも飛行甲板です。もちろん南極の氷の展示もありましたよ。
shirasePA210044small.jpg輸送ヘリCH-101

shirasePA210050small.jpgCH-101の操縦稈。人を乗せて飛ぶまで数年の修行が要るそうです

shirasePA210158small.jpgCH-101のマスコットペンギン


shirasePA210155small.jpgヘリの飛行甲板

shirasePA210186small.jpg艦尾の日章旗


shirasePA210162small.jpg南極の氷の展示は子供達に人気でした

shirasePA210164small.jpgTG-5の顕微鏡モードで接写した氷。南極の古の大気の気泡が残っている


*艦橋
出港時は、艦橋の見学であります。
当日は出港予定10時を少し早めて9時45分となりました。他の護衛艦も出港するためとか。沖合で台風回避でしょう。
緊張感ある中、出港ラッパが吹かれて横須賀港を離れ、晴海埠頭に向けて出港。
shirasePA210054small.jpg外階段を登って艦橋へ向かう途中で護衛艦おおなみ

shirasePA210064small.jpg航海図

shirasePA210066small.jpg操舵のハンドルは塗装が落ちて年季が入ってるな

shirasePA210070small.jpg艦橋から「いずも」の眺め。「いずも」も台風を避けるため出港した模様

shirasePA210088small.jpg出港前の慌ただしい艦内
shirasePA210102small.jpg左後方に曳かれてから面舵反転、横須賀港を出ます。護衛艦おおなみ

*艦首
「しらせ」には兵装は無いのですが、砕氷の能力と昭和基地へ物資を降ろすクレーンがこの船の特徴でしょう。
風雨強く、見学で行けたのは艦橋の真下辺りまででした。
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shirasePA210177small.jpg海ほたる通過


shirasePA210135small.jpg艦橋を見あげる

shirasePA210180small.jpg艦首には2基のクレーン

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*レインボーブリッジ通過
外は雨ですが、マスト後部からレインボーブリッジ通過の瞬間を狙って待機。
レインボーブリッジの橋桁のクリアランスは52mあるそうですが、ギリギリで通過するよな感じですねぇ。
shirasePA210196small.jpgお台場を通過

shirasePA210203small.jpgレインボーブリッジ通過。橋桁が近く見えるぞ

shirasePA210211small.jpgタグボートに曳航されて晴海埠頭に接岸

shirasePA210214small.jpg反転して艦橋から見たレインボーブリッジ



*医務室
レインボーブリッジを通った後、医療関係者の案内で船内医務室の見学を致しました。
先ず目に入ったのが立派な診察台(手術台兼用)。入院用のベッドもあります。
また、歯科用の診察台もあれば、なんとオリンパスの内視鏡もあった。そして通信衛星を用いた遠隔診療にも対応出来る!
本気で入院したくなりました。南極までの航海で持病の幾つかは直りそうですw
shirasePA210220small.jpg診察台

shirasePA210218small.jpg歯科診察台もあり

shirasePA210217small.jpgお世話になっているオリンパスの内視鏡も装備


shirasePA210236small.jpgありがとう「しらせ」


【本日の行程】
7:51JR横須賀駅着
8:15海上自衛隊受付
8:40しらせ乗艦
9:45出港ラッパ
11:25海ほたる
12:20羽田沖
13:03レインボーブリッジ通過、晴海埠頭へ
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*航海予定
今後、「しらせ」は11月中旬に観測隊に先行して出港。
南極観測隊は11月下旬に航空機でオーストラリアに移動、フリーマントル港で「しらせ」乗船。昭和基地に向かいます。
航海の安全を祈る!

第59次 南極地域観測隊及び「しらせ」行動計画(案)より
H29年11月11日出港
H29年11月27日フリーマントル入港
H29年11月28日観測隊乗船
H30年2月20日昭和基地 越冬交代
H30年3月20日シドニー入港
H30年4月10日帰港

カメラのお供はTG-5でした。





追記
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<TPP11>大筋合意発表 11/11
"米国を除く11カ国による新協定(TPP11)の発効で大筋合意を再確認した。"
とのニュースが流れた。
"牛肉やオレンジ安くなる"と能天気な記事を書く新聞もある。蜜柑食べているのにオレンジ安くなっても有難味は無いし~

TPPはグローバリストである外資の論理。現A首相はバリバリのグローバリストです。外資に自国民より有利な立場を与える者。
自由貿易とは聞こえは良いが、デメリットが気になるのです。
・ISD条項で外資が当事国政府を訴える。治外法権を認めるようなもの。
・ラチェット条項で一旦弛めた規制は元に戻らない
・食糧自給は安全保障の最後の要だが、その農業が崩壊。水道法改正や種子法廃止で外資参入の道筋が見えた。遺伝子組み換え作物がドンドン入ってくるぞ。
・国民皆保険の崩壊。外資は命を扱う医療でさえ銭勘定をする。日本人とは感覚がまるで違う。自由診療でカネが払えない人は相手にしないのだ。
・秘密主義で交渉過程は公にされず。グローバリストである外資は一気に加盟国をがんじがらめにしようとしている。

明治以来、関税自主権の回復、治外法権の撤廃を求めて日清、日露戦争を戦ってきた歴史がある。
本来、国は日本国民の生命財産を守るもの。
グローバリストは所詮、根無し草。安い資源を求めてアッチへウロウロ、コッチにウロウロ。
今後、外資の論理が幅を利かす世になるのだろか?



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achami

牛肉やオレンジが安くなっても、国民の命は救ってはくれない。
命や財産を守るって・・・意味間違えてないか?
by achami (2017-11-14 16:35) 

kazeneko

achamiさん、こんにちは

TPPには消せない違和感があるんです。
遺伝子組み換えでは無い美味しい食材を食べていたいし、
持病もあるんで通院は欠かせません。国民皆保険が崩壊したら困ります。

食糧を他国に頼るのは危険だと思いますし、種子の多様性も大事です。単一品種に頼っているとその食物が病気になった場合、あっという間に病気が全国規模に広がり枯れています。
地域の品種は大事にしないと。
まとまりが無くて済みません。
by kazeneko (2017-11-14 20:29)