霧の尾瀬沼周回 2016/10/8 [尾瀬]

●霧の尾瀬沼周回 2016/10/8
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尾瀬沼2日目です。朝の尾瀬沼は霧の中。昨日登った燧ケ岳は全く見えません。
当初の予定では小淵沢田代を往復、燧ケ岳を眺めて大清水に降りようかなと思っていたのですが、燧ケ岳が見えないのでは面白くない。
沼尻経由尾瀬沼南岸を巡って大清水に下りましょう。

【天候 尾瀬沼VC調べ】
曇り一時雨
9時の気温:12.4℃
最低気温:8.1℃
最高気温:16.6℃

*尾瀬沼ビジターセンター
急ぐ山旅でもないので7時半開館のビジターセンター(VC)に立ち寄ります。
展示物を見てから、ビジターセンターの横で行っているパワーショベルの轟音工事について聞いてみました。
・ビジターセンターの老朽化による建替え(30年経って雨漏りしているそうだ)
・現ビジターセンター跡地は広場にする
・閉鎖中の第1公衆トイレの建替え
・元長蔵小屋にある尾瀬沼ビュースポットにテラスを作る
平成30年(2018年)完成予定と言うから東京五輪の前に何とかしようという事らしい。

雨漏りで30年毎に建て替えるより雨漏りする屋根だけリフォームすれば良いのでは?
ビュースポットにテラスを作らなくても、既にベンチがあるんだからそのままで良いのでは?
???マークが頭の中で渦巻いております。
それよりも尾瀬沼南岸の朽ちたり、傾いた木道を補修して欲しい所。工事しているVCのある場所は福島県、尾瀬沼南岸は群馬県だ。復興予算が福島県側に付いたと言うところか。

ozenuma_vc1small.jpgパンフレット貰ってきました

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*尾瀬沼北岸経由沼尻へ
VCでもやもやした頭を霧で冷やしながら先ずは沼尻へ向かいます。
霧の尾瀬沼も静かさに味わい深いものがあります。
2hokuganPA080269small.jpg霧中の三本カラマツ

2hokuganPA080281small.jpgスギヒラタケか? 杉などの針葉樹の倒木に生えるスギヒラタケ。近年毒キノコに指定された。因みにブナの倒木に生えるのがブナハリタケ。素人目には同じ白いキノコで区別が難しいなぁ

2hokuganPA080286small.jpgナナカマドの紅葉。今年の天候は紅葉には良くなかったようでマダラ模様になった

*沼尻休憩所跡地
2015年9月焼失した沼尻休憩所の跡地で休憩。
嘗ての休憩所は開放的な造りで、ビールを飲みながら尾瀬沼を眺める事が出来た雰囲気の良い所だったなぁ。
現在、トイレは試験運用をしているようです。
3numajiriPA080317small.jpg火事で片側焼きになった標識

3NumajiriPA081710small.jpg基礎だけが残っている。奥にはトイレ(試験運用中)が見える

3numajiriPA080313small.jpg桟橋がポツンと

*尾瀬沼南岸
ここからは木道の荒れている箇所があるので注意して行きます。
朽ちていたり、斜めに傾いていたりする上にウェット状態。慎重に歩行していたのですが2度ほどスリップ致しました。イテテ…
4nanganPA080331small.jpgウラジロナナカマドかな?

4nanganPA080335small.jpg赤と黄色のモミジ

4nanganPA080342small.jpgドクツルタケは猛毒です

*何の足跡?
水芭蕉の周りに足跡を発見。
人間じゃないよな。鹿でも無い。超扁平足の足跡は熊か?遇いたくないよねぇ。
4nanganPA080338small.jpg改めて熊の生息地内を歩いているんだと実感しました。熊除けの鈴は必携です

*取水小屋
東電の取水小屋に着けば三平下に着いたも同然。
小屋の裏には今年(平成28年)に更新された標識もある。水利権は10年毎に更新のようです。10年間の間に東京電力㈱が持ち株会社制になったり、管理者が子会社の東京電力パワーグリッド㈱となったりと標識から伺えます。
貯留量も白塗りの後に更新されているようでした。平成8年4月1日許可の標識の写真を探してみれば、当時の貯留量は5,190,000m3となっていました。うーん、実に20年で5%強の減少です。東電さん、尾瀬沼の水を大事にしてくれよ~

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水利使用標識
河川名:阿賀野川水系尾瀬沼、只見川、利根川水系一ノ瀬川
許可年月日、許可番号:平成28年3月29日 国関整水351号の3 国北整水河第139号
許可期限:平成38年3月31日
許可権者名:国土交通大臣
水利使用者:東京電力ホールディングス株式会社
水利使用の目的:発電用
取水量:(最大)2.75m3/S
貯留量:4,920,000m3
取水施設管理者名:東京電力パワーグリッド株式会社 渋川支社
所轄事務所名:国土交通省 阿賀川河川事務所 電話xxx(xx)xxxx

*一ノ瀬~大清水
三平峠をサクッと越えて一ノ瀬からは旧道(会津・沼田街道)を歩くことにしました。
歩行時間は1時間10分。低公害車の走る砂利道は50分程ですので20分ばかり余計に掛りますが、苔むす石畳、ミズナラや栃の木の巨木、熊よけ鐘もあり趣のある道でした。
雨後はぬかるむ箇所がありますので注意が必要でしょう。
最後は奥鬼怒林道と合流し、大清水登山口に出ます。
6KyuudoPA081719small.jpg一ノ瀬の旧道入口

6KyuudoPA081722small.jpg苔むす旧街道

6KyuudoPA081726small.jpg熊よけの鐘を鳴らして通ります

6KyuudoPA081740small.jpg巨木を間近に見る事が出来ます。紅葉したら圧巻なんでしょう

6kyuudoPA081746small.jpg苔むす木道

6KyuudoPA081747small.jpg大清水登山口に戻って山旅も終了

尾瀬の麓の片品村温泉郷のペンションに宿泊してゆっくりします。
今回の尾瀬の山旅は燧ケ岳山頂(俎嵓)に登頂したり、尾瀬沼VC周りの工事の見聞を得たり、沼尻休憩所の現況を見たり、熊の足跡を発見したり、会津・沼田街道を歩いたりと充実した山旅でありました。

【行程】
7:20 長蔵小屋発
7:30 ビジターセンタ
9:05 沼尻
9:55 大清水平への分岐
10:25 三平下1665m 大清水まで7km
11:10 三平峠1762m
12:10 一ノ瀬
12:20 大清水~一ノ瀬間の旧道入口
13:30 大清水登山口1180m

本日の歩数は2万4千歩。
お供のカメラは
EM-1 12-60mm SWD, TG-2でした。

尾瀬の水利を書いていて 2016/10/23付 日本経済新聞 朝刊で気になる記事があった。
水道企業の参入後押し 来年にも法改正
料金改定柔軟に/災害時復旧負担を軽く

" 政府は地方自治体が手掛ける水道事業(総合・経済面きょうのことば)への企業の参入を促すため、2017年にも水道法を改正する。災害時の復旧を自治体との共同責任にして企業の負担を軽減するほか、料金の改定も認可制から届け出制に改めて柔軟に変更しやすくする。政府は11年に民間への運営権売却を認めたが、災害発生時の膨大な費用負担のリスクを企業が懸念して実績はなかった。大幅に参入障壁を下げることで国内外の企…"

民間企業の水道事業参入をしやすくしようとの法改正らしい。
TPPの次は公共事業を民間化とは言われていたが、今の内閣は民間企業に水道事業も切り売りしようとしている。
その民間企業には外資も含まれる。日経は外資がお好きなようです。
水と空気は外資に売ってはならないでしょう?
公共団体の公共事業で赤字でも国内でカネが廻っている分には問題は無い。外資は利益計上するため値上げしてその利益を配当と言うカタチで本国に送金する。その分、日本国内で廻るカネが減る訳だ。
何故、国内固有の水資源を外資に売らねばならないのか?ならぬことはならぬものです。
まさかと思うが、尾瀬沼の水利権が外資に移ったら、外資に怨念を込めて一揆が起こるぞ。

 


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